陽子線治療で失われてしまった私の鼻毛。
治療前は、小さなハサミで処理をしなければ伸びてしまって、恥ずかしい感じでした。
歳をとると眉毛だとか鼻毛だとかが何故だか元気になります。
少しボケているのかもしれません。
一定の速さで伸びるならまだしも、何本かは勝手に張り切って伸びてしまいます。
あなたの周りの年配者の眉毛や鼻毛を見てください。
何故か若者より元気です。
男性(特に50歳以上)にとっては邪魔な鼻毛ですが、以前の回でも紹介したように重要な役目を果たしていてなくなってしまうと、本当に大変です。
カラカラの鼻腔
結局、サンタクロースにもお願いした私の鼻毛は、全く生えてきません。
そのために、鼻腔内はいつも乾いていて、瘡蓋(かさぶた)みたいなものが、でき続けます。
違和感があるので鼻うがいを繰り返して、それを柔らかくして取るのですが、取られた鼻はすぐさま瘡蓋作りを始めます。
結局自分ではどうにもできずに、週に1回麻酔をしてそれらを取り除きます。
鼻腔の入り口近くのものなら楽ですが、奥になると麻酔をしていても結構辛く、手に力が入ります。
大の大人が、それくらいの治療で怖がっていると思われたくない私は、いつも平気を装います。
しかし、内心は怖いし痛いので、治療後に自分の車で一人で声を上げています。
職場に戻るまでに心を整えて仕事をするのですが、けっこう精神力を試されます。
いい加減このペースの治療に終止符を打ちたくて、耳鼻科医に
「どのくらいで自然に戻りますか?」
と尋ねると、
「陽子線治療の影響は、5年はあるでしょうね。」
と答えてくれました。
がっかりです。
もう少し早く、自然な生活に戻れると期待していましたから。
そんな中、県病院での検査を受けました。
50点の結果
詳しくは書けませんが、結果は50点でした。
陽子線で完全に消失するはずの私の腫瘍は、、、。
医師からは、「2年過ぎないと、大丈夫ですとは言えない。」と戒めの言葉ももらいました。
医師によると鼻毛には外からのゴミを鼻の外に出すような繊毛運動機能があり、鼻毛の周りの分泌口も実に緻密な働きをしているらしいのです。
そして、私には鼻毛も分泌口も無くなってしまっており、回復は見込めないとのことでした。
しかし、外科的な手術を頼れば顔の形が変わるので、社会生活のことを考えるとやっぱりこの治療方法が最適だったと私は納得をしています。
一番は、私のがっかり感が職場に伝わらないようにすることです。
リーダーとして、あと2ヶ月。
胸を張って進みます。
ポジティブに生きるのみです。
バカボンのパパのようには鼻毛はないけど
「これでいいのだ」
と自分の想いを実現させます。
今回はここまでにします。
次回をお楽しみに。
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