息子のサッカー高校総体が終わりました。
文武両道で頑張った彼の仲間も含めて、大いに賞賛したいと思います。
進学校での運動系の部活動は、自分との勝負です。
難関大学を目指す多くのクラスメートは部活動をしていません。
朝早くから夜遅くまで、休日まで学校に出てきて、圧倒的な学習量を積み重ねて受験に備えています。
もちろん指導する先生方も、部活生ではない生徒をターゲットに宿題を課しますから、部活生に時間が足りないのは当たり前です。
しかも、身体中の水分が抜けそうになる程の練習をすれば、疲労もしますし眠気も来ます。
この中で、学校での休み時間や隙間時間などの有効に使って勉強も頑張るのですから、並大抵の精神力では続きません。
一人で戦うには厳しすぎます。
仲間がいるから
ひとりぼっちで荒波を航海し、航路を考えながらゴールを目指しているのなら、さすがに心は折れます。
しかし、チームメイトも文武を切り替え、部活後に学校に戻って勉強をしたり、部活前の早朝から勉強したりと頑張っています。
誘い合ったり、声を掛け合ったりする仲間がいたから、総体にまで辿り着けたのです。
同じ船に乗れてよかったと、親バカながら思います。
無償の愛の親がいるから
親として、文武を頑張ってほしいのは山々です。
しかし、できることは限られています。
「勉強しなさい」
と言われた途端、勉強するモチベーションが萎えてしまうのが人間ですから。
朝早くから弁当の準備をし、汚れた練習着を洗い、試合で必死に応援する。
時には、栄養をつけてあげようと焼肉会を企画したり(コロナで断念してしまいましたが…)、必勝祈願で神社のお参りを企画したりと、無償の愛を注ぎ続ける。
それが、彼らのエネルギーになったと思うのです。
人は、自分の頑張りを見ててほしい動物です。
言葉を話せるようになった幼児の頻出語は
「見てて」
「◯◯をするから見てて」
「◯◯ができるから見てて」
人間の本質が変わるはずもなく、彼らは口に出さないけれど、見ててほしいのだと思います。
その彼らの期待に応えて「見ててあげた親達」にも拍手です。
マネージャーの存在
試合に出る選手にだけ、スポットライトが当たりがちですが、当たり前のようにチームを支え続けてくれたマネージャーには頭が下がります。
練習や試合の下準備、撮影や分析など、よく頑張ってくれました。
今月号の「月間到知」では、星稜高校野球部監督田中さんと慶應義塾大学堀井さんとの対談が繰り広げられています。
お二人ともマネージャーの経験があり、その役割の大きさを強く主張されています。
私はお二人の対談から、人間力が一番磨かれるのは選手ではなくマネージャーではないかと思いました。
基本「利他の心」だからです。
自分がプレーする喜びではなく、自分が支えたチームが活躍する喜びを味わえる心に感服します。
そして、もっと偉いのはマネージャーを支えた親だと思うのです。
チームを支える我が子をさらに支えているからです。
近年は、いろいろな部活で選手選考に口出しをする親も多い中、支えることを選んだ我が子を支えている。
自分の人間力が、恥ずかしくなります。
自分も支える側にならなくては。
今回はここまでにします。
次回をお楽しみに。
前回はこちら