最近、スマホを見ながらの子育てが問題になっています。
確かに母親に認めてもらいたい・褒めてもらいたい子供にとって、自分のことがスマホの合間で済ませる程度になるのは悲しいことです。
基本的に小さな子供は、母親を基地にして、チャレンジの場面を増やしていきます。
何か怖いことがあっても、さっと母親の懐に逃げ帰る距離で行動します。
痛い思いや怖い思いをしても、母親に微笑みながら、ギュッと抱きしめてもらって安心感を得ているのです。
親離れしない子供のことをダメな子扱いにする人もいます。
しかし私は、誰もが通る道なので心配する必要はないと思っています。
すぐに母親のところに戻ってくる距離と時間を確かめながら、行動の範囲を広げ、自信をつけていけば、親の目が届かないところまで行くようになるからです。
それほど、母親は心の基地としての役割を持っています。
しかし実は、お腹の中に子供がいる時もとても大切だとも思っています。
お腹の中の時間
私たち人間は、精子と卵子が結合した一つの細胞からスタートし、60兆個まで増えて生まれてきます。
人の形になるまでに、すごい速さの細胞分裂を繰り返していきます。
初めは人の形はしていませんから、お腹の中で一気に数億年分の生物の進化の過程を再現しているとも言えます。
数億年分の成長とも言えます。
1日で数千万年分の成長をすると考えられます。
となると、母親がお酒で数時間酔っ払うと、お腹の子は数百万年酔っ払った母親の栄養をもらうことになります。
母親がタバコを数分吸っても、数十万年タバコを吸った母親の影響があるかもしれません。
子供を授かり、お腹の中で育てるというのは、本当に責任の重いことです。
だから、男性はそのことを理解して行動しなければならないのでしょう。
お腹の中の時間は、我慢するという愛情を試される時間でもあるようです。
存在を愛でる
生まれてきた子供は、その存在が、周りを笑顔にします。
微笑んだだけで周りが喜び、泣けば「どうしたの?」おむつが濡れていたら、「気づかないでごめんね。気持ち悪かったね。」と声をかけます。
失敗が当たり前、存在が喜びです。
人と比べ始めると、足が遅いとか、成績が悪いなどと、存在以外のところに目が向きます。
思春期にグレる子供たちは
- 勉強もしない
- 悪いこともする
- 親に楯突く
彼らは、親に問うているのです。
「俺って、大切か?何かができないと価値がないのか?」と。
ある方に聞いた話ですが、この話が子供に対する親の気持ちだと思って紹介します。
昔、グレた高校生が、荒れに荒れて、母親に包丁を向けました。
「うるせえ、お前なんか、殺してやる!」
そこらじゅうのものを叩き壊し、最後に母親に包丁を向けての言葉でした。
その時、母親が
「私を殺してもいいから、一つだけお願いを聞いてくれない?」
「うるせいな。なんだよ」
「最後にあなたを、ギュッと抱きしめさせて」
その子の反応は、ご想像にお任せします。
存在を愛でる。
大切なことです。
いろんな思いをして産んだ子供ですからね。
今回はここまでにします。
次回をお楽しみに。
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