新しい時代がやってきそうです。
官民ともコロナ後に向けて動きを加速化させています。
子供たちや若者の未来は、どんな未来なのでしょう。
未来のわからない大人
昔、NHKの要職にあった方の話です。
NHKラジオドラマ全盛の時、ラジオ会社とテレビ会社のどちらに入るかを迷っている彼に、
「街に数台しかないテレビの会社に入るとは危なすぎる。あんなものは、金持ちの道楽。いつ飽きられるか分からない。ラジオ会社にしておけ。」
と親がアドバイスをしたらしいのです。
当時は街頭テレビであり、小さな画面をみんなで覗き込んで力道山の勇姿に酔っていた時代。
その助言も当然と言えば当然でしょうが、今やスマホが出てきて一人に数台の時代になりました。
電話機もそうです。
固定電話の権利を買って、やっと電話が使えた時代に、携帯電話会社は、ずいぶん弱い立場でした。
黒電話世代の親は、固定電話会社の方を信頼していて、子供にも携帯電話会社を勧めななかった時代がありました。
何しろ、親世代にとって携帯電話は、007シリーズのジェームス・ボンドの世界ですから、身近でないのは当然です。
建設業や設計業は、見える世界での活躍が当たり前だった時代から、今や仮想空間の中での店構えが大切にもされています。
買い物にしても、百貨店から、仮想空間の時代になり、比較も簡単です。
米中の通商問題で仮想空間がクローズアップされているのは、見えない世界での覇権を争っているからです。
ファーウェイの問題など、まさにそうです。
話が飛びすぎました。
世代間のギャップは昔から
ところで、世代間のギャップは今に始まったことではありません。
ゆっくりと時が流れていた古代エジプトでさえも
「近頃の若者は…。」
と嘆く親子関係があったとか。
Society5.0となれば、世代間の価値観や考え方は相当違うはずです。
働き方自体も変わるはずです。
今でも日本型の終身雇用は、大企業や公務員に残っている程度で、全体の2割以下です。
会社が倒れたら、自分も必然的に倒れる時代ではありません。
自分を生かして生き残らなければなりません。
しかし、親は、子供に苦労して欲しくない。
というか、自分が心配したくないから、大きな組織に雇ってもらうパラサイトな生き方を期待してしまうのかも知れません。
この考え方でいけば、学生時代に勉強するのは、優秀な誰かに雇ってもらうためであり、自分で人生を切り開くためではありません。
よく考えればわかることですが、勉強してアイデアを生み出せる能力を磨いたのに、能力が錆びてもいいので誰かに雇われることを強いられたら悲劇です。
ですから、このことに気づいた若者が増えてきて、親との考え方が合わなくなっているのだと思います。
学校の教員に未来などわかるはずがありません。
卒業後の人生調査をしてもいない中、教職員だけの世界観で、偉そうなことが言えるわけがありません。
これは、親も同じだと思います。
時代は、教える時代から、ともに考える時代になってきたと思います。
もちろん、不易の部分もあります。
私は、それは「利他の心」「レジリエンス」だと思います。
他の幸せを喜べる人間性とちょっとの失敗でへこたれない反骨心です。
大人が教えるべきは、苦労を避ける方法ではなく、他を助け、苦労を乗り越えられる人間性のはず。
試されているのは大人です。
今回はここまでにします。
続きはまた次回。
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