想定外が起こるのが世の中。
東日本大震災が起こってもう11年が過ぎました。
その日、私は酷い吐き気で県病院に入院していました。
慌ただしいサイレン、繰り返される津波警報。
宮崎県など震源地から遠い地域でも、太平洋沿いには緊張が走りました。
なぜなら、テレビから流される映像があまりに酷かったからです。
あれから時間が経ちましたが、今だにご遺体に会えていない方のことを思うと心が痛みます。
中学3年生の覚悟
- 流される家や車
- 廃墟化した街
- 呆然と立ち尽くす老婆
言葉もありません。
そんな中、10日遅れの卒業式で決意を述べた卒業生の映像が頭を離れません。
悲しいことがたくさんあり、言葉を発するたびに涙が溢れる彼が言った言葉。
「苦境にあっても、天を恨まず、運命に耐え、助け合って生きていくことが私たちの使命です。」
私たちがついてないと嘆く日も学校や仕事が面倒だと思う日も、亡くなった方達にとっては、生きたかった大切な1日だと思わされます。
愚痴ばかり言って生きているのは申し訳ない気持ちになります。
世界はウクライナの問題で揺れています。
友達の校長が、有名な絵本「てぶくろ」はウクライナ民話だと教えてくれました。
「てぶくろ」のストーリーでは、猟師のおじさんが落とした手袋に、くいしんぼネズミが潜り込みます。
次に、ぴょんぴょんガエルが。
次に、早足ウサギが。
おしゃれぎつね、灰色おおかみ、牙持ちいのしし。
最後はなんと「のっそりグマ」まで。
次々と現れる動物に対して、狭くなるから嫌なはずなのに誰もが「いいよ」と手袋の中の空間を譲り合って入れてあげるのです。
大人の感覚では、熊まで入るわけないと思いがちですが絵本の世界は自由です。
最後は、持ち主の猟師がやってきて手袋の中に入っていた動物は逃げてしまうのですが、
要は「助け合って生きていく」ということ。
一つのパンでも、
- 仲が悪いと腹ペコさんが出てきてしまう。
- 仲良くなると分け合える。
当たり前のことができない大人たち
震災の卒業生の覚悟の足元にも及ばない大人たち
これでいいのでしょうかね。
今回はここまでにします。
次回をお楽しみに。
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