リーダーに必要な力

リーダーに必要な力(34) 若者を生かす

どうも今の社会は、下向きの力が優っている気がします。

伸びるものを阻害する力、変化を恐れてゆっくり沈んでいくのをよしとする力が世の中を牛耳っています。

つまり、歳をとった国の症状が出ています。

政治家のマニフェストには、投票してくれる年配者の関心ごとが並んでいます。

本当は、次の世の中を生きる若者に真剣に考えてほしいのですが、どこか厭世的です。

年配者の多い人口構成を打ち破るのは並大抵ではないからです。

維新を成功させたのは若者でしたが、圧倒的に若者が多い若い時代だったことも追い風でした。

しかも、若者の発想を許した年配者の度量もありました。

今は、学校の放送がうるさいと言われる時代です。

次の世代を大切にしない国が伸びていくのでしょうか?

寂しい気持ちになります。

そんな中、宮崎県のスーパー「マルイチ」の高木会長は、若者を鍛えて愛情深く育てています。

儲けよりも大切なもの

最近、都会の若者が地方で就農することも増えているようですが、経営的には厳しいのが正直なところでしょう。

モノの価値観が変わって、ゲーム課金の1000円は高くはないけれど、弁当の1000円を高く感じてしまうような世の中です。

自分の体の元を作る食べ物にこそお金を使うべきなのに、無頓着になっています。

結果として、私も外国産の安い肉に手を出してしまいます。

この安値競争に国民みんなが突入してしまったら、生産者も販売者も薄利になるだけです。

それでは、ゆとりある幸せは夢のまた夢です。

最近では遺伝子操作に対するアレルギーも薄れて、安全よりも価格を大切にする人たちも多くなってきました。

私も外国産の肉をよく買っていますから、その一人です。

しかし、遺伝子操作を認める気持ちはありません。

  • 雑草に強い品種を開発したものの味が悪く、畑から取り除こうと頑張っても雑草のごとく広がったトウモロコシ畑
  • 成長促進剤で育った鶏の肉を食べ、生理が始まった小学校低学年の女の子

人間の都合でねじ曲げられた成長をする動植物が私たちの食卓に並んでいるとしたら、ぞっとします。

そんな中、植物系の堆肥を使って有機野菜を作っている若手農業グループがあります。

雑草は生えるし、虫もつきますから手間もかかります。

しかも、手間がかかった分だけ収量を増やせず、値段も少し高めになってしまいます。

この若手を助けようとしているのが、宮崎の「スーパーマルイチ」の高木会長です。

会長に聞くと、若手農業者の作物を並べても儲けにはなりにくいのだそうです。

しかし、よいものを作って農家自体の年収を上げ、お客さんにも安心の食材を提供できるよう挑戦しています。

若者の発想を大切にしながら、その努力がはっきりと見えるまで支援する大人の度量が見えます

ダーウィンの進化論ではないですが、生き残っていくのは強いものではなく、変化に適応できるもの。

私も大人として次の変化に向けて挑戦する若者を応援しようと思っています。

変化を拒もうとする老害に陥るつもりはありません。

今回はここまでにします。

次回をお楽しみに。

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