東大に行く人は、相当頭が良いのでしょうが、頭の良さとリーダー性は必ずしも一致しないと思います。
しかも、リーダー的資質の差は、能力的には大きな差はないと思います。
よいリーダーの資質を2つの観点で考えてみます。
足を引っ張られない資質
リーダーになる力がない人でも、大きくリーダーに関わる力があります。
それが、邪魔する力、別の言い方をすれば、足を引っ張る力です。
残念ながら、リーダー的資質が少数に与えられるのに対して、リーダーの足を引っ張る力は皆に与えられています。
考えてみれば、不満を言う、文句を並べることは誰でもできます。
外国の笑い話に、ヤギで旅する老夫婦の話があったと記憶しています。
お爺さんだけがヤギに乗っていると、お婆さんが可哀想だと村人に指摘されます。
そのため、今度はお婆さんだけがヤギに乗ると、お爺さんが可哀想だと村人に指摘されます。
そこで、老夫婦は二人でヤギに乗るのですが、今度はヤギが可哀想だと指摘されてしまいます。
結局、この老夫婦は、ヤギを担いで、家に帰ると言う話です。
なんだか、今の世相も変わらない気がします。
このように、いつの時代も文句を言う人はごまんといます。
いくら、力のあるリーダーでも、マイナスのベクトルを持っている人にいちいち反応していてはリーダーシップは取れません。
よく、「何を言われるかより、誰に言われるかが大切。そして自分はどう考えたかがもっと大切」と言われます。
ですから、足を引っ張られない資質はとても大切なのです。
足を引っ張られると言えば、昨今のオリンピック騒動は、醜聞そのものです。
責められた人の発言内容は誉められたものではなく、あまりにもお粗末ですし、決して擁護できるものではありません。
しかし、人は上書きされながら、「自分」になっていきます。
もし、学生時代のヤンチャや若い時分の愚かさを許さない世界ができあがれば、身を屈(こご)めて、失敗をしない生き方を若者に強いる気がします。
チャレンジをしない、人の目を気にした生き方をする若者を育て、日本の未来を託すことをしたくはありません。
お笑いでは、時々、「病気」「死」「失敗」「いじめ」など、モラルと非常識のギリギリをネタにしています。
ときには、ツッコミがボケを叩いたり、怒鳴ったりしながらウケを狙います。
現実ではあり得ないから、笑いになるのではなく、微妙に現実に近いから、笑いになっていると思います。
この若者の会話やお笑いまでも、足を引っ張られる時代になっていくことは、全て正しいと言えるでしょうか。
全ての人間が過去の自分に自信を持ち、学生の頃から、決してヤンチャをしていないと言い切れるのでしょうか。
人間は、生まれ変われると考えている私は、考えさせられました。
リーダーの個性
リーダーには、それぞれの強い個性があります。
ソフトで落ち着いた池上彰タイプ。ピンクレンジャー
ソフトで明るい明石家さんまタイプ。緑レンジャー
強く落ち着いたスティーブ・ジョブズタイプ。青レンジャー
強く明るいトランプ元大統領タイプ。赤レンジャー
赤レンジャーが、ベストなリーダーと考えてしまいますが、状況によっては、他のレンジャーがリーダーになった方が良い時があります。
- 作戦を練る時
- チームのモチベーションを上げる時
- 情報を分析する時
- 決断をする時
どのレンジャータイプが良いでしょうか?
どのタイプも必要ですよね。
結局、一つの個性での勝負は危険です。
となれば、自分の個性の領域をもう一つ広げるか、チームメンバーの個性を考えて編成するかです。
私はどちらも必要だと思っています。
自分の型に固執するのは硬直化するだろうし、4つのレンジャーを一人で担うのは無理だからです。
いろんな個性を大切にできるリーダーが、強いリーダーになると思っています。
ちなみに、あなたは、自分がどの型だと思いますか?
私は自分のことを、青レンジャータイプだと思っていたのですが、リーダー研修で私の第1印象を「青」にしてくれた人はとても少なかったです。
本当に自分のことはわからないものです。
今回はここまでにします。
次回をお楽しみに。
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