暦が土曜日(令和4年1月22日)に変わった頃、九州東部で震度5強の地震がありました。
南海トラフの大地震が早晩来ると言われている中の揺れでしたから、ずいぶん肝を冷やしました。
「もしかすると、津波が来るのではないか?」
と不安にもなりました。
日本の地震学者の第1人者である京都大学の鎌田浩毅先生によると、日本は年間で8cm(人間の爪が伸びるぐらいの速さ)沈み込む圧力にさらされています。
10年前の東日本大震災は、その圧力でプレートが断たれたり、跳ね返って津波を発生させ、2万人を超える犠牲者を出してしまいました。
しかもその跳ね返りは強烈で、年間8cmで押さえられたはずなのに、東日本が5.4mも太平洋側に動いてしまっています。
アメリカに近づいているのです。
こんなに東に引っ張られた日本列島は、筋を痛めています。
ストレッチのしすぎです、伸ばされたものは元に戻りたくもなります。
これが各地で起こっている活断層の活発な動きの仕組みだそうです。
しかし、静岡県から宮崎県にかけて震度7と予想されている南海トラフ地震は、東日本大震災の10倍の規模が想定されています。
津波も高知県では35mになると予想されていますし、瀬戸内海沿岸の岡山県ですら20mという怖い予想もされています。
しかも、東日本大震災の時は津波が押し寄せるまで1時間くらいありましたが、南海トラフ地震では数分で来るとされていますから、その知識のある私が何を考えたか想像できるでしょう?
しかも、鎌田教授は、高知県の港が江戸時代から浅くなったり、元の深さに戻ったりしているデータと起こった地震から、隆起の高さと地震までの年数を見事に計算しています。
それによると2035年前後に起こるとはっきりと言っています。
https://www.youtube.com/watch?v=PaznAeYwQD0
ですから、これから西日本で起こる地震は軽く見てはいけません。
前置きが長くなりましたが、先週の地震後の我が校のリーダーたちの動きが見事でした。
この学校ではなく、うちの学校
組織において、コメンテーター的に議論に参加する人の多くは、「この」が付きます。
「この会社」、「この地域」、「この部署」。
本当は、当事者の一人のはずなのですから、
「我が社」「私の地域」「我が部署」
のはずですが、「この」がついているうちは、三流のコメンテーターと同じです。
そんな中、今回の地震で、我が校のリーダーたちは当事者として動いてくれたのです。
- 地震直後に、様子を見に行った。
- 被害状況を確認し、安全確保に動いた。
- 関連の組織と連絡をとり処置を依頼した
- 自分たちでできることを考え後片付けや呼びかけを行った
我が校と考えているから、気にもなるし、動きもするのだと頭が下がります。
今日は、月曜日。
何もかも片付けられた学校を、見ただけでは何もわかりませんが、そこで誰が活躍したり、どんな心配をしたかを考えられるような職員や生徒が増えるといいなと思います。
全員には難しいでしょうが、せめてリーダーには慮って欲しいものです。
今回はここまでにします。
次回をお楽しみに。
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