鼻の癌について

癌を生きる(7)ピンチをチャンスへ

ずっと働き詰めだった自分が、原因は癌だけれども一ヶ月半の休みを取れるというのは初めての出来事です。

しかも、「癌」なら、誰からも文句は言われません。

であれば、この機会を味わいつくさない手はありません。

ピンチをチャンスに

私にとって「癌治療」は、絶体絶命のピンチです。

しかし、この機会は、治療以外は他に制約されないチャンスです。

ただし、日中は部屋に缶詰です。

なぜなら、陽子線の照射部位を日光で焼いてしまうと皮膚の表面がダメージを受けて、外見的な回復が遅れるからです。

ですから、室内でできる最大限のパフォーマンスを考えてみました。

しかも、自分の身近なネットワークではない、大阪の甥に頼ることにしました。

自分の身近なネットワークに頼っても、これまでの延長レベルくらいしか期待できないと思ったからです。

頼るとなれば、恥も外聞も捨てて、どっぷり頼って学ぶのみです。

自分一人でやるのは遠回りだからです。

スマホの操作でも、マニュアルをみてやるより、聞いた方がよくわかるのと同じです、

それは情報量が違うからです。

テキストの保存容量はKB(キロバイト)、音が加わればMB(メガバイト)、画像が加わればGB(ギガバイト)ということからも分かります。

というわけで、次の3つに挑戦することにしました。

  1. WindowsパソコンからMacBookAirへ
  2. ブログの挑戦
  3. 借りた英語の本の完訳

WindowsパソコンからMacBookAirへ

これまでは公私共にWindowsPCを使っていて、全く不便は感じていませんでした。

スマホはiPhoneでしたが、慣れているパソコン操作を手放したくなかったのです。

しかし、甥は、Macが便利で、パフォーマンスもよいと力説します。

私の判断の「ものさし」は、これまでにしがみつかずにポジティブに挑戦できているかです。

ですから、Macに替えました。

これまでのファイルは、Macでどう再加工できるのか、Macでないとできないことは何なのかとか、解決しなければならない課題も出てきました。

しかし、時間があるからこそ、目の前の課題を楽しむことにしたのです。

ブログの挑戦

私は、これまでブログなどを始めようなどと思ったことはなく、技術的にも難しいと思っていました。

なにしろ、職場も、ICTとは無縁のところでしたし、個人的にもそのスキルを要求されることもなかったからです。

しかし、これまでの私の体験や考え方が、どなたかの役に立つのであればと考えて、頼れるものは全部頼って、始めることにしました。

すると、甥の仲間が私のブログ作成のアドバイスをしてくれることになりました。

私の職場の立場では、あまり人から「ダメ出し」をもらうことがありません。

しかし、このブログ作成で、若者たちは私に気を使ってはくれますが、「ダメ出し」ではなく、チームとして作り上げる感じが新鮮に感じられて、とても嬉しくなりました。

いい気分は、良い免疫力に繋がりそうです。

借りた英語の本の完訳

職場のオーストラリア人から、「The COMPANY and the SHOGUN」という本を借りました。

この本は、江戸時代初期のヨーロッパから見た日本の外交を分析したもので、なぜ、たどりつきにくい長崎の平戸を港に指定したのかなど、江戸幕府の作戦も透けて見えるそうです。

ずいぶん昔、発展途上国の子供を支援するプロジェクトで翻訳のボランティアをしたことがありますので、少しは読めそうな気がしましたが、いざ、読み始めると、歯応えがありすぎです。

しかし、これもまた、やってみて自分なりに何か成長できればと思っています。

基本的にすぐにできる仕事は大したことはありません。

苦労する方が、結局は身に付きます。

例えば、前日にクロスワードパズルをやったとして、次の日に「どんな言葉がありましたか?」と問われたときに出てくる言葉は、苦労した言葉です。

やさしいもの、かんたんなものは流れてしまいやすいのです。

さあ、やることは決まりました。

次回は、陽子線治療の実際をお話しします。

 

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  1. あーさ より:

    日々を感度高く生きることを、かずさんから教わっています。いつもブログ楽しみに拝見しています!

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