ちょっと前までは、買い物をしたら、ビニル袋をタダでもらえるのが当然でした。
そのビニル袋は、ちょうど生ゴミを入れるのに良くて重宝していました。
しかし、環境に配慮するために、袋の有料化が決まり、お金を払わなければ貰えなくなりました。
今の地球を一時的に使わせてもらっている私たちは、次の世代に、良い状態の地球を渡さないといけませんから、我慢するしかありません。
近隣の国々が大量にビニル袋を使用している中、世界全体の数%の使用率の日本の使用を制限したところで、効果は大してないでしょうが、意識を変える効果はずいぶんあると感じています。
買い物袋も一般的になった今、ビニル袋を使うこと自体が、なんだか後ろめたい気になっているからです。
ビニル袋は、たったの2円か3円の話ですが、かなりの効果がありました。
どうやら、この有料化は、人間の損得の感じ方をうまく利用している気がします。
損得の感じ方
これまでは、買い物を入れるビニル袋がサービスだとしても、そんなにラッキーとは思いませんでした。
2、3円の得をしても、有り難みを少なく感じていたのです。
ところが、同じ2、3円でも、自分で払うとなると話が違ってきます。
自分に不利益な時は、同じお金でも価値が変わってきます。
私の場合は、袋に入れずに済ますことが増えました。
不思議な感じです。
日頃、財布に中の一円玉をそれほど大切にしていないのに、払わなければならなくなると、損をした気になるのですから。
多分、この損得の感じ方を利用した広告や販売も多いのでしょう。
998円の値札などは、その最たる例でしょう。
同じ商品に1000円払うと2円損した気にもあります。
たった2円なのに。
この損得の感じ方は、いろんな場面で見ることができます。。
宝くじと病気
1年間に100万円以上の宝くじに当選するのは約18000人。
比べること自体が不謹慎かもしれませんが、新型コロナウィルスでの年間死者数はそれ以下です。
もし、私の大切な人が、100万円当たるかもしれない宝くじを持っていたら、当たればいいなとは思いますが、ドキドキはしません。
多分、当たるはずはないと鷹を括ります。
しかし、100万分の1の確率でしかないけれど新型コロナウィルスで亡くなってしまうチケットを持っていたら、とても心配です。
同じ確率でも、全く感じ方は変わります。
今の新型コロナウィルスのパンデミックは、そういう人間の深層心理も大きく関わっているのだと思います。
人は生きていく上で様々な問題に出逢いますが、こういう感じ方を理解した上で、様々なことを判断したいものです。
私は、いつも情緒的に考えず論理的に判断しようと心がけているのですが、なかなかできません。
自戒の意味を込めて、感じ方を問うてみました。
今回はここまでにします。
次回をお楽しみに。
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