人間には、否定できない相性があります。
どんなに多くの人に尊敬されている人でも、100%の人にそう思われることはあり得ません。
盲信的な宗教か、反対意見を受け付けない強権支配でなければ、全ての人が認める人間性や相性は成立しないでしょう。
第3者の悪口
人間は、自分のよくない点を、目の前の人から指摘されるよりも、目の前にいない人に指摘された時、とても、嫌な気持ちになります。
次の2つのパターンを想像してみてください。
パターン1 面と向かって
「君の仕事は、創造性がなくて、いつも発想が同じで進歩がない。」
パターン2 他者の口から
「あなたの仕事は、創造性がなくて、いつも発想が同じで進歩がないと、Aさんが言っていた。」
多くの人にとって腹が立つのは、パターン2でしょう。
抗弁もできないし、その表現自体の再現が難しいので、意地悪く解釈しがちです。
つまり、声色も態度も分からないので、自分を貶めているような気さえするはずです。
ですから、自分の職場内で言いたいことを伝えるときは、必ず直接がよいのです。
直接なら、相手の反応を見ながら、表現を変えたり、例を取り入れたりしながら、何とか分かってもらえます。
しかし、第3者が表現した途端、相手の気持ちを逆撫でしてしまい、「そんなつもりはなかった。」と弁明しなければならなくなったり、問題が複雑化します。
伝えられる相手にとって嫌なことこそ、直接言った方がいいのです。
又聞きが嬉しい褒め言葉
本当は、面と向かって褒めたいけれども、なんとなく関係が悪い時は、第3者を使うことが効果的です。
「君のことを、すごいって言ってたよ。」
と聞くと、なんだか認められた感じがして嬉しくもなります。
思春期の父娘関係では、父親のことを「うざい」と思っている娘に対して父親が直接関わるより、第3者を介して想いを伝える方がよいようです。
職場でも同じです。
誰かを介して誉めていくことはとても大切です。
大切な第3者 斜めの関係
家族における第3者は、誰になるでしょう。
父娘の第3者は、母親ででしょうか、兄妹でしょうか?
私は、肉親の第3者は、とても重要だと思います。
それに加え、家族の外にそんな存在があるのが理想だと思います。
ある程度の距離感が必要な時があるからです。
昔から、寿司屋の息子は、違う寿司屋に、大工さんの息子も違う棟梁のもとに行って腕を磨きました。
関係性が強いと妙に厳しくなったり、甘えさせてしまったりしまうことを知っていたのでしょう。
正しく褒め、厳しく叱ることのできる第3者は大切な存在だっと思います。
斜めの関係をもったネットワークづくりは、家庭でも会社で必須です。
今回はここまでにします。
次回をお楽しみに。
次の回を読まれる方はこちら
前の回を読まれる方はこちら
はじめから読まれる方はこちら