大人の責任

大人の責任(2) 本音と伝え方

技術の先進化で、生活は便利になりました。

必要な情報は、すぐに手に入ります。

しかし、人間の本音は、そんなに簡単に引き出せるとは思えません。

子供の本音の引き出し方

忙しい日常で、我が子が学校から帰ってきて、親が聞きたいことは、子供の関心事ではなく、自分の関心事です。

宿題はあるの?

プリントは出たの?

給食着は洗濯機に入れた?

と次々に自分の聞きたいことを聞きたくなります。

働いている親からすれば、ゆっくりとした時間を持とうとすると晩御飯が遅れたり、子供の寝る時間が遅くなったりもしますから当然のことです。

しかし、これをやりすぎると、「尋問」になってしまい、聞かれたこと以外の話をしなくなります。

子供の本音は、ある意味めんどくさくて、意味もなさそうですが、我慢して聞いていくと浮かび上がるようです。

親に聞かれたわけでもなく、子供が自ら

「ねえねえ、聞いて、聞いて!帰り道に、◯◯くんが、こんなギャグをやって、楽しかった。」

と言ったとします。

親の立場からすると、流すような話です。

しかし、子供が自ら口を開いたことがとても重要なのです。

自分から言い出したことが本音です。

さっきの言葉からは、子供が楽しいと思っている時間が分かりますし、人間関係も透けて見えます。

尋問のように、誰と遊んだ?何して遊んだ?では出てこない場面が分かります。

自分から話し出すのを待つことは大変ですが、大切なことです。

自分言葉

1日精一杯働いて疲れて帰ってきた時、子供が家の中でレンジャーになってかかってきたとします。

「うるさい!考えろ!静かにしろ!」

と言いたいところですが、この場合、主語が誤解を生みます。

あなたが、うるさい

あなたが、考えろ

あなたが、静かにしろ

となるからです。

親の本音は、

私は疲れている。

私は、静かな時間を持ちたい

私は、あなたのことを大切に思っているが、今は、少し休みたい。

のはずです。

主語が、「あなた」ではなく「私」となれば、伝わり方も違ってきます。

これは、家庭だけでなく、仕事場でもあるケースだと思います。

同僚や部下に、あるいは上司に、伝える時、主語を変えるだけで、伝わり方も違いますし、本当に伝えたいことがはっきりします。

豊かだけれども、曖昧な日本語

日本語は、主語抜きでも、年齢や性差まで伝わる便利な言葉です。

「おい、雨が降りそうだぞ。洗濯物を取り込んだらどうか?」

「そうですね。」

「大丈夫じゃ。わしが、さっき、取り込んだ。」

「僕も手伝ったんだ。偉いでしょう?」

主語や目的語が抜けても、通じてしまいますし、文章にしたとしても、性別や年齢、家族関係まで想像できます。

また、日本語は、順番が違っても、伝わります。

(私は)(あなたが)(好きです)

’(好きです)(私は)(あなたが)

(あなたが)(好きです)(私は)

これを英語で考えてみると

(I)(love)(you)  私はあなたを愛しています。

(Love)(you)(I) あなたを愛しなさい、私は、、、。

(You)(love)(I) あなたは愛している。私は、、。

意味が全く違ってきますね。

 

このように日本語はとっても便利です。

しかし、互いの阿吽の呼吸で成り立っている部分もありますから、本当に伝えたいことは、「わたし」を主語にするようにしなければならないのです。

私は、分かったふりをして言っているのではありません。

いつも失敗しているので自戒の念を込めて紹介しています。

 

今回はここまでにします。

次回をおたのしみに。

 

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