リーダーに必要な力

リーダーに必要な力(17) チャレンジを楽しむーサーフィン1

つまらない授業を何年も続けている先生がいます。

そんな授業では、生徒は落ち着かず、教室内が騒がしくなります。

この時、これら先生は、

「静かにしなさい。授業中のおしゃべりはいけません。」

と生徒に訴えます。

しかし、原因が生徒ではなく先生の授業のつまらなさなので、「授業崩壊」は止まりません。

工夫しない授業に付き合わされる生徒は、可哀想です。

こうなってしまっては、学校も管理職や多くの教員が学級に入り、騒ぎを鎮めようとしますが、効果は限られます。

絶え間ない改善

これは、管理職でも同じことです。

例年通りで、トラブルなしは、良さそうですが、私は評価しません。

大きな川の流れのように世の中が流れているのに、その場に留まるのは、後退しているのと同じだからです。

当たり前でないことも選択肢に加え、やれない理由ではなく、やれる方法を考えるのはリーダーの役割です。

私は、前任校で子どもたちにサーフイン体験をさせました。

それも、学校のプールで。

 

私の住む宮崎県は、多くのサーフスポットがあり、他県から多くのサーファーがやってきます。

しかし、目の前にある海でのサーフィンを体験したことのない地元の子がほとんどです。

都会が宝石箱のように見えて、地元を離れる若者が多いのは、地元の良さに気づいていないからかもしれません。

もったいない話です。

 

ある時、知り合いの地元のサーフィン協会の一人が、サーフィンを地元に普及させたいと言っていました。

私は、その何気ないおしゃべりの中で、いい話だと伝えました。

その方は、私が校長だと知っていたので

「普通、校長先生は、サーフィンはチャラチャラしているとか思わないんですか?」

と尋ねられました。

私は、そういう固い認識が地元にあって、彼らを評価してきていたのだろうと悲しくなりました。

何でも思い込みは、不幸を生みますね。

一気に動く

次の年の夏、協会の人達とサーフィンの話をしてくれないかと依頼され、指定された寿司屋に行きました。

そこには、私の予想を遥かに超える協会のメンバーがいて、サーフィンの普及を私に訴えかけてくれました。

自分で釣った魚を寿司屋に捌かせて、刺身まで準備しています。

どの顔にも決意がみなぎります。

 

私は、他にも校長がいるのだろうと思って参加しましたので

「なぜ、私だけですか?」

と尋ねました。

すると

「あなたは、話を聞いてくれるからです。」

と答えてくれました。

 

それまでは、市にお願いしても、児童生徒の安全性を理由に全く前に進めなかったようです。

私としても、市を相手に戦うのは気が気ではありませんが、チャレンジすることを決めました。

幸い、市長さんは物分かりの良い柔軟な方です。

多分、部下たちが慎重だったのだろうと自分に都合の良い想像をして、はじめました。

 

募集の文書作成、集計、集金、名簿作成など、私と教頭でやりました。

トップが自ら動いた方が、一気に進みます。

 

チャレンジ当日は早くから協会のメンバーが学校にやってきました。

ノーギャラで、仕事の都合をつけてですが、どの顔も満面の笑み。

参加する子供は30名。

事前に1日保険に入っていますので、もしもの備えもできています。

プールサイドに準備されたボードは大小20枚ほど。

 

さて、どうなったでしょうか?

今回は、ここまでにします。

次回をお楽しみに。

次回はこちらから

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